全日本鹿協会 Japan Deer Society

鹿ニュース(2017年9月6日~19日) 利用編

【利用】シカ食害 ジビエ料理に生かす 鹿児島県阿久根市の食肉処理施設 品質向上、地域の資源へ

 鹿児島県阿久根市はボンタンが特産であるが、栽培農家数は最盛期の550戸から30戸まで減っている。後継者不足が原因であるが、その背景にはシカの食害もあった。地元の特産品をなくさないため、食肉処理施設を牧尾正恒阿久根市猟友会会長(74)が設置・運営している。猟友会員の駆除法も銃から罠に換えて、施設の衛生設備は食肉加工メーカーと同水準にし、安心・安全・高品質を目指している。市も単独事業で1頭につき2万円を助成している。地元猟友会によるシカの捕獲頭数は2012年で166頭だが、2015年には916頭へ増加。そしてその9割を食肉処理している。また、食肉利用の先進的な団体として注目されている「いかくら阿久根」は毎年、和歌山市の専門業者の講習を受けたり、学校給食への提供や料理教室を開催したりするなど、地元の消費拡大にも取り組んでいる。基本は地産地消を目指しているため、商社の注文は辞退している。(2017/9/6 西日本新聞 より)

 

 

【利用】安心安全シカ肉提供/根室で疾病排除講習/北海道

 北海道は道産シカ肉のブランド化を推進しており、その目的はエゾシカの個体数管理とその有効活用である。2016年度のシカ肉処理施設認証制度に続き、2017年度は初めて疾病排除講習会を、より安全安心な肉の提供を目的として事業化した。開催予定の振興局は道内の7つで、そのトップを切り根室振興局で5日に同事業が行われた。講習会の内容は、エゾシカの内臓検査の必要性や部位別の症例についての解説である。(2017/9/6 釧路新聞 より)

 

 

【利用】ジビエ ラーメンで振興 鹿骨をスープに活用

 日本ジビエ振興協会は8月末に東京都内で開かれた外食業者向け展示会で、初めて鹿骨の利用方法や仕入れ方法などの講習会を行った。日本ラーメン協会と連携して骨の活用レシピを考案し、豚骨などの利用と変わらず、安価な食材でおいしさが増す点をアピール。また、専門の研究機関の調査では、鹿骨はスープの甘みを増す効果が確認されており、ジビエ協の藤木徳彦理事長は、市場拡大が見込めるラーメン業界で需要を創出したいと考えている。鹿骨はほとんどが産業廃棄物で捨てられていたが、鹿骨の流通が進めば、シカの頭部以外は利用できるようになる。今後、商品化を進めるには処理場での丁寧な脱骨作業や箱詰め作業が求められると同時に、安定供給の体制づくりが必要になってくる。

(2017/9/7 日本農業新聞 より)

 

 

【利用】鹿肉ドックフード、小諸市が商品化 食害対策に期待/長野

 長野県小諸市は9月から、同市や軽井沢町で捕獲された鹿肉を加工して作ったジャーキー(70g1000円、30g500円、ウエットタイプは100g300円)市内外の動物病院などで販売開始し、市のふるさと納税の返礼品にも加えた。市で2011年度に、市野生鳥獣対策実施隊を結成後、捕獲頭数は5年間で約6倍に増加し、昨年度は310頭だった。また、2010年度914万円だった農業被害額は、昨年度139万円と大きく減少している。しかし、その一方で、焼却処理費用が課題として上がったため、ペットフードへの商品化を進めた。2015年度に、国の地方創生交付金を活用して建設した市野生鳥獣商品化施設で、解体、加工した鹿肉を試験的にペット会社に出荷し、市場調査を実施。商品の利益は猟友会員の報酬などに充て、今後は安定供給に向けた他市町村からの鹿肉受け入れを拡大し、鹿の角や皮の活用も模索する考えだ。(2017/9/7 信濃毎日新聞 より)

 

 

【利用】エゾシカの革が作る澄み渡る音。インテリアにしっくり馴染むスピーカー「STRINX LOG」/北海道

 北海道でここしばらく、毎年10万頭以上捕獲されているエゾシカの革がほとんど廃棄されていることから、エゾシカの革を使用し、建築の防音技術を応用した「LOG – more trees LEATHER Speaker」が作られた。このスピーカーは、柔らかなエゾシカの革を用いることで、共振・反響・共鳴を極限までなくすことに成功した。その場で楽器を演奏しているかのような自然な音の再現を可能にしている。レーザーで正確に加工された革を、SYRINXの熟練の職人が、ヨーロッパで馬具を縫う伝統的な技法(クチュール・セリエ)で、ヨットの帆に用いる非常に丈夫な糸を使用し、全て手縫いで仕立てられている。(2017/9/17 ROOMIE より)

 

 

【利用】ジビエの活用推進 下伊那農高生が革製品を販売/長野

 今月17日、下伊那農業高校アグリサービス科生産流通コースの3年生19人が、ジビエの利活用推進のため、シカや牛の革を使ったクラフト製品を始めて販売。県内には約20万頭のシカが生息しているとされ、年間約6千頭が駆除され、利活用されるのは300頭ほど。同市北方の革職人、木下英幸さん(44)が作り方を指導し、6月からベルト・名刺入れ・スマホケース・生徒オリジナル焼き印など、約10種類、計100点ほど製作。この他にも、ジビエカレー販売や、レザークラフトの製作体験もあり、販売日は多くの人でにぎわった。来年も開催を検討している。売り上げの一部は緑の募金に寄付し、森林整備などに活用。(2017/9/19 中日新聞 より)

 

 

【利用】学校農業クラブ全国大会 上農高畜産班が出場/長野

 上伊那農業高校畜産班の生徒10人が、第68回日本学校農業クラブ全国大会に来た信越代表として出場する。全国大会は10月25・26日に岡山県で開催される。同校では一昨年に次いでの出場であり、生徒たちは最優秀賞を目指している。同校畜産班は6年前から伊那市富県新山地区の住民と交流し、同地区で駆除されたシカ肉の活用方法を模索している。生徒たちは駆除されたシカの約8割が埋設処理されていることをしり、鹿肉ジャーキーを開発。食肉製人製造業の営業許可も取得し、「でぃあでぃあ」と名付けた商品の販売までこぎつけた。(2017/9/19 長野日報 より)