全日本鹿協会 Japan Deer Society

鹿ニュース(2017年11月6日~19日)

【被害】ニホンジカ延べ20頭撮影 白神山地、個体数増加か 環境省調査/青森・秋田

 世界自然遺産・白神山地の周辺地域で、10月にニホンジカが延べ20頭撮影されたことが、環境省への取材で分かった。これは、2013年10月の調査開始以来、1カ月の撮影頭数としては最多であり、個体数が増加しているとして、捕獲体制の強化を検討するとしている。同省東北地方環境事務所によると、9月にも3頭が確認されており、いずれも繁殖期を迎えて活発化した雄とみられている。かつての白神山地には、ニホンジカは生息していなかったが、近年は目撃が増加しており、今年8月には、ブナの原生林が残る遺産地域内でも核にされており、生態系への影響が心配されている。(2017/11/8 産経ニュース より)

 

 

【被害】住宅街近くでシカ目撃相次ぐ 相模原・中央区/神奈川

 4日、相模原市中央区上溝の住宅街近くでシカが相次いで目撃された。市の博物館によると、ホンシュウジカのオスとみられている。相模原署によると、同日9時40分ごろ、鳩川に架かる西之根橋の欄干を飛び越えて川に入ったと、住民から110番通報があった。その約40分後にも別の住民から鳩川をシカが歩いていると通報があり、署員が駆け付けたが、姿は見られなかったという。10月に同市緑区大島周辺で目撃情報が寄せられていたが、近年中央区内で出没した記録はない。市博物館の学芸員は、シカは泳いで川を渡ることもできるので、分散している可能性が高いと話した。(2017/11/8 神奈川新聞 より)

 

 

【その他】「シカの角」不思議に迫る/神奈川

 10月31日から「麻布大学いのちの博物館」では、「シカの角のふしぎ」という新たな企画展示を開催している。大正時代から昭和中期までに減少し、一時は絶滅が危惧された県もあったが、近年では個体数が増加し、農業被害や生態系への影響も問題視されているニホンジカがテーマである。世界中の頭骨標本や模型を展示し、その生態を解説しながら、保全のあり方などについて迫る。展示期間は来年1月27日までを予定しており、10時から16時まで開館(月・日・祝は休館)している。問い合わせは、TEL:042-850-2520へ。(2017/11/9 タウンニュース より)

 

 

【利用】さっぱり食感、秩父の鹿肉シチュー缶詰いかが 道の駅3店舗で販売 職人の腕光る鹿革商品も/埼玉

 8日、鳥獣害対策などに取り組む「ちちぶのじか活性化協議会」は、さいたま市浦和区の知事公館で、シカを利活用した新商品の発表会を行った。協議会初のオリジナル商品として販売されるのは、「ちちぶのじかシチュー」(税込み1,450円)。鹿肉のさっぱりとした食感とうまみを味わえる。また、繊維密度が高く、汚れや油分を拭き取る「鹿革汚れ拭き」(同800円)や、「鹿革ヘアゴム」(同900円)も販売される。同地域では2016年に1,656頭の鹿が捕獲されており、協議会では農作物への被害が想定されるエリアに仕掛けたわなで捕獲した鹿のみを、素材に使用している。問い合わせは西秩父商工会、TEL:0494-75-1381。(2017/11/9 埼玉新聞 より)

 

 

【被害】県内シカ害深刻、対策急務 捕獲頭数維持に課題/岩手

 来年3月までのシカ猟期が始まった。県は、2013年度末時点で4万頭の推定生息数を、2023年度までに半減させる目標を立てている。県内の捕獲頭数は、通年行う有害捕獲と合わせて、2016年度の1万997頭が過去最多だが、ここ数年は伸び悩んでいる。県によると、シカの自然増加率は約1.25倍であり、現在の4万頭を半減させるには、毎年継続して1万頭以上の捕獲が必要であるとされるが、2016年度に狩猟免許取得者の61.6%を60歳が占めていることや、引退するハンターも多いことなどから、現状の捕獲頭数を維持できるか懸念されている。(2017/11/10 岩手日報 より)

 

 

【利用】シカの角こすり 苗木を守ろう 箱根山地「何もしないと丹沢のように」/神奈川

 箱根山地(箱根町・小田原市・南足柄市)でニホンジカの食害が増えている現状に対し、NPO法人「小田原山盛の会」は、小田原市久野の植林地で、ヒノキやスギの苗の保護活動を始めた。侵入防止柵設置の予算がないため、当面は苗を竹で囲う応急策でしのぐ。植林地は12haある。オスが角を研ぐ「角こすり」や食害が、2014年以降に植えた1万5千本の10%以上で確認された。箱根と周辺地域では1980年代からシカが目撃されるようになり、シダなどにも被害が出ている。山盛の会は3年前から、元東京農工大助教授の古林賢恒(けんごう)さん(75)と100回近く現地を調査している。今回の応急策は、長さ1.5mの割竹4枚を苗木の周りに木づちで打ち込み、横にひもを通して、角こすりを防ぐ仕組みとなっている。この方法を、5日にボランティアの市民45人が500本の苗木で実践した。今後、小田原市森林組合は柵設置に向けて行政と話し合う予定である。また、県も本年度から柵の設置区域を箱根山地に広げ、実態把握や対策に乗り出す予定である。丹沢のように、山地の裸地化が進み、事態が深刻化する前に柵での侵入防止と捕獲対策の強化をすることが重要である。(2017/11/10 東京新聞 より)

 

 

【その他】弥生土器にリアルなシカ 大分・四日市遺跡

 大分県玖珠町の四日市遺跡で、シカや矢尻が描かれた約2千年前の土器の破片が2点見つかったことを、10日、県立埋蔵文化財センターが発表した。弥生時代では、シカは豊作のシンボルだったとされ、角や尾などが写実的に表現されている。シカを描いた土器はつぼ型で、どちらも縦横約6cm、口の部分に2頭のシカが線刻されていた。同センターは、「2つの土器をセットにして農耕の祭祀に使ったのではないか」としている。いずれも昨年の調査で発掘されたものであった。(2017/11/10 産経ニュース より)

 

 

【利用】鹿肉カレー新名物に 浜松・天竜のNPO法人が発売/静岡

 浜松市天竜区熊の道の駅「くんま水車の里」の食堂で、地元産の鹿を使った「浜松ジビエ 鹿肉カレー」の提供が開始。道の駅を運営しているNPO法人夢未来くんまは、レトルトパックの商品も発売。鹿肉カレーは、市の補助金事業として開発された。肉は軟らかく、野菜入りでまろやかな後味となっている。中辛のみの販売で、1人前が1,000円。レトルトは1袋200gで650円。区内の道の駅で販売した後、高速道路のサービスエリアなどに販路を拡大する予定である。鹿は地元猟友会が区内で捕獲したものを、同地区の農家民宿で食肉に加工している。近年、鹿による農作物被害が増加していることに対し、鳥獣害対策で捕獲した鹿を有効活用し、地域振興につなげることを目指している。問い合わせは、道NPO、TEL:053-929-0636へ。(2017/11/11 静岡新聞 より)

 

 

【被害】県東部にシカ生息域拡大 栃木県がカメラで確認

 11日までに、大田原市黒羽地区の山間部で、県農村振興課が設置した2台のイノシシ捕獲用センサーカメラ1台に10月7日の夜、ニホンジカのオスが1頭撮影された。昨年12月から14台のカメラを設置しているが、シカが映り込んだのは初めて。今年6月から県自然環境課が、大田原市、那須塩原市、那須町2市1町に設置したシカの実態調査用カメラにも、複数回撮影されており、県東部にシカが入り込んでいる状況が分かってきている。(2017/11/14 下野新聞 より)

 

 

【対策】入猟者の検問・パトロール 狩猟解禁 県など280人体制で/群馬

 県内で15日に狩猟が解禁となり、解禁初日の入猟者は421人だった(昨年より15人増)。県や市町村、県警、猟友会など計約280人体制で、各地で入猟者の検問やパトロールなどを行った。狩猟期間は、来年2月15日まで(ニホンジカとイノシシは同2月28日まで)。ニホンジカは今年から「オス・メス制限なし」となっている。昨年に引き続き、袈裟丸山、高山、川場、神津の4つの狩猟鳥獣捕獲禁止区域では、ニホンジカとイノシシの捕獲を可能としている。県自然環境課によると、県狩猟者登録者数は14日現在で、3,402人(昨年より13人減)。パトロールでは、誤射などの事故防止を呼び掛けた。(2017/11/16 東京新聞 より)

 

 

【利用】エゾシカ食用比率4割 個体回収モデル/北海道

 2016年度から道は関係機関と標茶町、厚岸町で、捕獲したエゾシカの有効活用を促進するため、個体回収モデル事業を行っている。今年度は、新たに一次処理用車両の導入などを行ったため、食用化の比率が4割近くまで高まっていることが、16日の検討協議会の実績報告で分かった。捕獲するハンターからも、改善策を評価する声が上がっていた。(2017/11/17 釧路新聞 より)

 

 

【対策】シラネアオイをエゾシカから守る サケの定置網を再利用 白老・萩の里自然公園/北海道

 薪炭用材の伐採や木炭生産が盛んに行われていた萩野の山林は、化石燃料の普及により一度は荒廃したが、ふるさと創生事業でシンボルとなる公園にするため、町民による里山保全の取り組みが行われ、今では萩の里自然公園として親しまれている。同公園内には道中圏の市街地では希少となっているシラネアオイの群落地があり、開花する5月下旬には多くの人が足を運んでいる。しかし、近年は個体数が増加しているエゾシカによる食害が懸念されており、今年に入ってから被害が多発している。このような現状に対し、同公園管理運営協議会は、シラネアオイの群落を守るべく、地元漁師から不要となったサケの定置網を分けてもらい、保全活動を開始した。周囲約320mにわたって網を設置する作業は、8人で3日間かけて行われた。(2017/11/17 苫小牧民報 より)

 

 

【利用】エゾシカホエーカツ味は? 中標津でアンケート/北海道

 中標津町地域雇用創造協議会は、同町内8店舗でエゾシカホエーカツについてのアンケート調査を23日まで実施。エゾシカ肉を同町特産品であるチーズの製造中に出るホエーにつけ込むことで軟らかくすることに成功したホエーカツは、同協議会と中標津食堂組合、中標津料理創造協会の3団体により考案された。ホエーカツが提供された各店舗は、カツカレー・エスカロップ・カツサンドなどの料理を1日5食限定で販売している。(2017/11/18 釧路新聞 より)

 

 

【その他】捕獲のニホンジカ 基準超える放射性セシウム検出/長野

 長野県林務部は、富士見町で13日に捕獲された野生のニホンジカから、国の基準値(100ベクレル/kg)を超える放射性セシウムが検出されたと、17日に発表した。出荷はされていない。同部などは、当面の間、同町で捕獲されたニホンジカの肉の出荷や販売、自家消費をしないよう、周知する。検出されたのは放射性セシウム134と同137の計160ベクレル/kg。(2017/11/18 産経新聞 より)

 

 

【利用】シカ肉のギョーザも登場「信州ジビエフェア」始まる/長野

 今年で3回目となる「信州ジビエフェア」は、長野県の野生鳥獣の活用を観光や鳥獣被害対策に生かす目的で行われている。今年は、11月15日から県内や東京などで始まり、飲食店やホテルがジビエメニューを展開している。メニューの内容は、「イノシシ肉と栗の軽い煮込み」(3,000円)、「信州ジビエ鹿カレー」(1,850円)、「鹿ロースのロースト」(2,900円)、「鹿肉のハンバーグセット」(1,300円)、「鹿肉のステーキ」(2,100円)、「軽く薫製した信州鹿とフォアグラのテリーヌ」(3,240円)などが各地で用意されている。また、軽井沢の老舗ホテルは11月20日から来年2月28日まで、ジビエディナー付きの宿泊プランを予定している。イベントにより来年2月まで続くものもある。県林務部によると、長野県はジビエ振興に取り組んで10年がたっており、法律に基づくジビエの食肉処理施設は5カ所から30カ所にまで増やしている。消費者がジビエ料理に親しみを持ってもらうことで、シカ対策も進めていく方針である。

(2017/11/19 信濃毎日新聞 より)