全日本鹿協会 Japan Deer Society

鹿ニュース(2017年12月6日~12月19日)

【その他】富士見のシカ肉、全頭検査を開始 出荷自粛要請を一部解除/長野

11月に富士見町で捕獲された野生ニホンジカ1頭の肉から食品衛生法の基準を超える放射性セシウムが検出された問題で、県は7日、同町で捕獲、加工されたシカ肉の全頭検査を開始した。同町の食肉加工施設などに出していた出荷自粛要請は一部解除し、安全が確認された肉の出荷が再開される。国の原子力災害対策本部が同日、原子力災害対策特措法に基づいてシカ肉の出荷条件を設定した。県の基準による検査に合格した肉は出荷可能になり、未検査のものは制限が続く。11月13日に富士見町で捕獲されたシカから基準を超えるセシウムが検出されたが、県のこれまでの検査で、諏訪地域の食肉処理加工施設にある在庫のシカ肉は基準値未満だった。県は富士見町のシカ肉の出荷自粛を要請した上で、全頭検査態勢を準備していた。(2017/12/8 中日新聞 より)

 

 

【対策】獣害対策 専門員配置し成果 柵164キロ、捕獲助成も 行政と連携重点69集落/高知

 JA高知はたの鳥獣害対策が成果を上げている。管内の四万十市の2016年度の農業被害額は1500万円と13年度に比べて7割減少した。JAの3人の鳥獣被害対策専門員を中心に、行政と集落が連携。164キロメートルにも及ぶ防護柵の設置や、害獣捕獲に助成金を支給するJAの支援策など、地道な取り組みが実を結んだ。現在は12JAで16人の専門員を設置。重点集落を選定し、対策を推進。JA高知はたの管内では16年度までに69集落を選定している。16年度にイノシシは約1700頭、シカは約3200頭を捕獲。JAは17年前から猿やハクビシンを含む捕獲者に、1頭当たり1000円を助成して支援。JA管内の他の市町村も年々農業被害が減少。被害がなくなった集落もあり、成果が出ている。

(2017/12/7 日本農業新聞 より)

 

 

【利用】駆除したシカの有効活用へ 篠山で試食や工芸体験/兵庫

 農村を悩ます獣害問題を転じて観光資源に活用しようと、神戸山手大の歴史文化ツーリズム研究会が企画した「シカフェス」が9日、兵庫県立ささやまの森公園であった。地元の若手猟師を招いた質問会のほか、シカ肉のしゃぶしゃぶとカレーの試食、角を使った工芸品作り体験があった。同研究会は現代社会学部演習の一環として、福住地区で空き家活用や祭りの参加などを通じて地域活性化を研究する中で地域を悩ます獣害問題と直面。駆除されたシカが有効活用されていない現状を知り、学園祭でシカ肉丼を出すなど資源化を模索してきたという。

(2017/12/10 神戸新聞NEXT より)

 

 

【被害】エゾシカ食害相次ぐ 高山植物や樹木、花壇まで被害/北海道

 苫小牧市の樽前山7合目ヒュッテ周辺や緑ケ丘公園、高丘の森林地帯などでエゾシカの食害が相次いでいる。胆振・日高地方を含む北海道西部地区のエゾシカの推定生息数は減少傾向にあるが、移動範囲は拡大。市は捕獲を逃れたエゾシカが狩猟できない道路付近や公園などに移動している可能性も指摘する。緑ケ丘公園展望台周辺でも3年ほど前から、エゾシカが急増。管理人によると、花壇に植えたチューリップの球根や花を咲かせたヒマワリが食べられるなどしており、展望台前の広場にはエゾシカのふんが大量に落ちている。被害を防ごうと、今年8月にはエゾシカを驚かせるトラの置物も設置したが効果はなかった。11月以降は山に餌がなくなったのか公園内で草を食べる10頭ほどの群れもよく見掛けるという。市は牧草やデントコーンなどの食害に苦しむ農業者の声を踏まえ、2011年度に、市鳥獣被害防止対策協議会を発足。12年度からは、農林水産省の補助金を活用して市内植苗、美沢、樽前の農地などで、くくりわなや猟銃を使ったエゾシカ捕獲を実施している。道のエゾシカ対策課によると、16年度の北海道西部地区のエゾシカの推定生息数は26万頭。近年最も数が多かった10年度の34万頭と比べると8万頭減っている。

(2017/12/11 苫小牧民報 より)

 

 

【対策】「地域みんなで勉強を」 イノシシ・シカ対策―伊豆市被害防止協/静岡

 伊豆市鳥獣被害防止対策協議会は9日、「シカ・イノシシ対策勉強会」を市役所別館で開いた。研究センター専門員、農林水産省・農作物野生鳥獣対策アドバイザーの井上雅央さんが、効果的な鳥獣被害対策について説明。自身が住む島根県三郷町の成功事例などを示し「地域みんなで勉強することが大切」と強調。井上さんは、鳥獣被害対策が成功する地域と失敗する地域について「市町村や県の担当者、住民の頭が柔らかいかどうか」と話した。成功のポイントとしては「取り組む順番が大事」と話し、(1)みんなが勉強(2)守れる田畑や作業(3)囲いや追い払い(4)個人で無理なこと―の順を挙げた。鳥獣被害に遭うと「イノシシが悪い」と考え(3)から始める例が多いことを批判し「勉強しないで囲いを作っても意味がない」「勉強すると、悪いのはイノシシではなく田畑や集落と分かる」と解説。採らなくなった柿が増えたことなどを例に「動物を餌付けしているようなもの」と指摘。「柵の内側、外側には人間が歩けるスペースを設ける」などの具体策も挙げ「間違った設置方法をすると逆効果になる」と注意を促した。

(2017/12/11 伊豆新聞 より)

 

 

【目撃】ニホンジカやサルなど 志賀で目撃、捕獲相次ぐ/石川

 志賀町で鳥獣の目撃情報や捕獲が相次いでいる。11月には山間部でニホンジカが、イノシシの捕獲用に設置したおりに入り込んでいるのを住民が発見。ニホンジカは11月23日、縦1メートル、横1メートル、長さ2メートルのおりに掛かっているのが見つかった。捕獲対象ではないことから、駆け付けた県猟友会羽咋支部員が逃がそうとしたが、暴れて危険だったため狩猟として処分。県によると、県内のニホンジカは南加賀地方を中心に生息している。能登地方では2015年に七尾市内で捕獲されて以来2例目。隣県からの流入もあって生息域を拡大している可能性があるという。

(2017/12/12 中日新聞 より)

 

 

【利用】エゾシカ肉を使用した肉汁たっぷりの「特製ハンバーグ」

 12月11日放送の「朝の!さんぽ道」(テレビ東京系)では、名曲が生まれた街・銀座を散策した中で、「ビストロカシュカシュ」(東京都中央区)が紹介された。同点は、JR新橋駅から徒歩3分程にあるフランス料理店。カジュアルな雰囲気な店内で料理を味わうことができる。番組では、お店の人気ランチメニューとして「エゾシカ入り特製ハンバーグ」(1,500円)を紹介。ジビエ料理が得意というシェフ特製のハンバーグは、さっぱりとした肉質のエゾシカと旨味が強いアグー豚、国産和牛が見事にマッチしている一品。(2017/12/12 Rakuten infoseek より)

 

 

【対策】県内の農作物被害 地域に合わせた対策を/兵庫

 全国各地の人里で、ニホンザルやニホンジカ、イノシシ、クマが目撃され、野生動物による作物被害がしばしば報じられている。一方で、県内の野生動物による農作物の被害は減少しているという。農林水産省の野生鳥獣による農作物被害額の推移によると、全国では2010年度は239億円だったが、15年度には176億円まで落ちている。なぜ一般的に「被害は深刻」とのイメージが広がっているのか。「被害額減少」の裏で、農業の担い手不足と耕作放棄地の増加、そして動物側の人里慣れが重なり、地元住民の深刻な「体感被害」につながっているとみられる。獣害に強い集落を作ろうと篠山市では、非常勤の「市獣害に強い集落づくり支援員」を15年に配置。有害鳥獣を追い払うための犬「モンキードッグ」の育成にも力を入れている。対策には「自助・共助・公助」が不可欠だとNPO「さともん」代表理事の鈴木克哉さんはいう。農業集落で人影が少なくなった現在、住民個々の努力だけで被害を減らすのは困難だ。集落に足りない部分は、行政や民間団体の力も借りながら、工夫を凝らして対策を講じる必要があるだろう。

(2017/12/13 毎日新聞 より)

 

 

【被害】琵琶湖疏水の菜の花、獣害深刻 京都の名所、無残/京都

 菜の花の名所として知られ、来春から本格運航する観光船のコースでもある京都市山科区安朱の琵琶湖疏水沿いで、イノシシやシカによるとみられる苗の被害が激しくなっている。菜の花は20年ほど前から、疏水沿いの桜の開花に合わせて住民が植え始めた。両岸の約250メートルにわたって咲き、近年では外国人観光客も増え、東南アジアなどからも見に来ているという。10月に種をまき、11月末ごろから苗を疏水沿いに植え替えた。しかしイノシシが地面を掘り返したり、シカが苗を食べたような痕跡や足跡が種まき以来、相次いで見つかった。獣害は数年前から続いていたが、今年は特に深刻という。(2017/12/15 京都新聞 より)

 

 

【その他】ジビエ認証制度 本格スタート シール付きシカ肉、市場へ 早川で加工 県「安全と安心を確保」/山梨

 県産ジビエの振興を目的に県が進めてきた「やまなしジビエ認証制度」が15日、本格スタートした。早川町の施設で処理加工されたシカ肉が同日以降、認証第1号として市場に流通するという。県は県産シカ肉の安全と安心を確保するため、7月に制度を定めた。金属探知機の設置などを定めた第1段階と、処理や検査方法を定めた第2段階に分かれている。いずれもクリアした富士河口湖町、丹波山村、北杜市、早川町の4施設を認証施設として指定。今月8日に早川町で加工されたシカ肉の流通が認められた。早川町によると、現在の在庫を売り切り次第、認証された商品の取り扱いを始める。県内外の飲食店に卸すほか、同町の直売所などで買うことができる。

(2017/12/16 毎日新聞 より)

 

 

【対策】冬は山奥、春から里に GPSでシカ追跡/長野

 増加が懸念される中央アルプスのニホンジカについて、南信森林管理署が昨年から行っている全地球測位システム(GPS)による行動追跡調査で、シカは冬期に標高の高い山奥に入り込む一方、春から秋にかけては里山や市街地近くまで移動していることが分かった。同署は昨年10月、中アの中田切川上流域で捕獲したオスとメス各1頭にGPS発信機を装着し山に放した。報告によると、オスは放獣以降、中ア山麓の簫ノ笛山(1761メートル)の北側に滞在。春になると中田切川に沿って頻繁に下流まで移動し、JR飯田線付近まで行くこともあった。10月に入ると飯島町の与田切川上流部に移動した。メスは同じ山の南側に滞在。春から秋にかけて中田切川に沿って里山近くまで下りてきたが、オスと比べると1年を通じて広範囲の移動はみられなかった。このほか中ア山麓一帯に50台設置しているセンサーカメラによる調査で、3年ぶりに高山帯の中ア駒飼ノ池―濃ケ池間の登山道付近(2650メートル)でオスのシカ1頭を撮影。下伊那郡阿智村や松川町で頻繁に出没している状況も分かった。(2017/12/16 Nagano Nippo Web より)

 

 

【利用】秩父でシカ活用の商品続々 肉の缶詰や革製品 /埼玉

 西秩父商工会や小鹿野町などでつくる「ちちぶのじか活性化協議会」が秩父地域で捕獲された鹿を活用した商品を相次いで開発している。活用する部位を増やすことで1頭あたりの収益を高め、地域経済の活性につなげる。地域の特産物を使った缶詰を販売する旅缶(栃木県益子町)と共同で鹿肉シチューの缶詰を開発した。価格は1450円。すね肉などの価格が安い部位や骨、内臓を材料にした加工食品、鹿の角を使った商品も開発。草加市の革職人が集まった「レザータウン草加プロジェクト」と連携して革製品の品ぞろえも広げる。繊維の密度が高い特性を生かし、油分や水分をふき取りやすい汚れ拭きを第1弾として販売。今後は革の切断や裁縫といった簡単な加工作業を住民に担ってもらうことで、地域内の雇用創出にもつなげる。商品開発と同時に害獣被害の啓発にも取り組む。地元旅館でキーホルダーなど簡単な革の小物づくりを観光客に体験してもらい、体験を通じて、鹿革の魅力や鳥獣被害について発信する。埼玉県によると、秩父地域1市4町で2016年度に狩猟や駆除により捕獲された鹿は約1660頭で、前年度を13%上回った。秩父産の鹿肉はわな猟で捕獲した後、迅速に処理作業に移ることで臭みが肉に移らないようにしている。同協議会はこれまで高品質な肉の特長や部位を紹介するリーフレットを作成するなど、販路促進に取り組んできた。もも肉やロースといった高級部位以外も使う方法を考案し、害獣として捕獲された鹿を無駄にしないようにする。

(2017/12/19 日本経済新聞 より)