全日本鹿協会 Japan Deer Society

鹿ニュース(2018年5月26日~6月8日)

【対策】ニホンジカ 青森県内で目撃急増 北東北3県で連携、対策検討へ/青森

 2017年度に青森県内で目撃されたニホンジカが、前年度から62頭増えて222頭に上り、前年度比1.4倍で過去最多となったことが分かった。地域別では、岩手県境に近い三八地域で前年度から減少したものの、他の5地域すべてで増加し、前年度の目撃頭数がゼロだった下北地域でも18頭確認された。農林業の被害や生態系への影響が懸念されることから、青森・岩手・秋田県の関係自治体が連携して本年度の対策を検討することとした。青森県内のニホンジカは1910年代に絶滅したとされるが、ここ数年で目撃頭数が急増しており、県の自然保護課の担当者は「目撃頭数のため重複していることもあるが、県内での活動範囲は広がっている」と説明する。餌などを求めて、岩手・秋田県から流入しているとみられる。昨年8月には、鰺ヶ沢町の白神山地の世界遺産核心地域で初めて生息が確認された。このため、県は昨年12月~今年3月に捕獲事業を実施し、三八地域で9頭捕獲した。目標の53頭には届かなかったが、県の自然保護課は初めての事業としては成果があったと評価している。県は、6月初めに捕獲事業を科学的な側面から検証し、本年度の捕獲計画をまとめるとしているほか、今年1月に開いた北東北3県で情報共有を図る対策協議会を継続するとしている。

(2018/5/26 河北新報 より)

 

 

【対策】「シカ踏切」絶大な効果、逆転の発想が生んだ近鉄の接触事故対策/奈良・三重

 近畿日本鉄道が導入したシカと電車の接触事故を減らすための「シカ踏切」が絶大な効果を発揮している。これまでも、LEDを使用した野生動物に危険を知らせる装置や、獣害防止ロープの設置など接触事故を防ぐために様々な対策をとってきたが、いずれも効果はなかった。対策チームが27年10月からシカの接触事故が多発していた津市の東青山駅で現地調査を行い、監視カメラでシカの行動を観察し、移動経路や滞在時間などを記した「鹿カルテ」を作成し、シカ踏切設置を目指した。装置は、板金加工を手掛ける「モハラテクニカ」(群馬県高崎市)が開発した鳥獣対策用の超音波発信装置「U-SONIC」を使用し、設置場所については、シカの通り道をふさぐのではなく、安全な時間帯だけ渡れるようにするという考えから、東青山駅構内に設けられた。シカ踏切は線路沿いにステンレス製の「獣害防止ネット」(高さ2メートル)を張り、一部シカが横断可能な数十メートルの隙間を作る。シカの行動時間帯である夜間や明け方の運行時間帯のみシカが嫌がる超音波を発信して侵入を防ぎ、電車が運航しない深夜は装置を停止して自由に横断できるようにする。山間部などの線路が多い近鉄では、野生動物との接触事故が毎年200件以上にも上り、深刻な問題となっていた。平成27年には288件発生し、ここ10年で約7倍に増加している。東青山駅構内でも27年、シカとの接触事故が17件で過去最高を記録したが、シカ踏切設置後の3年間はわずか3件となり、その他の駅でも効果が確認された。シカ踏切は現在、三重県内での設置準備を進めており、別のエリアでも導入を検討している。また、伊豆急行(静岡県)やJR西日本などの別の鉄道会社も試験導入をしている。

(2018/5/28 産経WEST より)

 

 

【利用】エゾシカ肉に舌鼓 レラ駐車場で調理や直販-あぷかの森/北海道

26,27日に千歳アウトレットモール・レラ第4駐車場で第5回エゾシカ肉まつりが開催され、エゾシカ肉を使ったスペアリブ、鉄板焼き、ハンバーグなどが提供された。エゾシカ肉の流通促進を目指して行われているイベントであり、初日に提供されたエゾシカ肉のカレーはすぐに完売した。煮込みハンバーグなども大人気で、肉の直販も盛況だった。

(2018/5/29 苫小牧民報 より)

 

 

【その他】ニホンジカ徐々に北上か 目撃年々増、17年度は222頭/青森

県のまとめで2017年度の目撃頭数が、前年度を62頭上回る222頭だということがわかった。地域別では、三八で目撃例が減少した一方、上十三や下北では増加したことから、徐々に北上している可能性が指摘されている。しかし、県の計画に基づく捕獲は9頭で、シカの生息数を管理する難しさ浮かび上がる。県の集計は、県民からの報告や、自動カメラでの撮影件数を精算しており、三八が最多の78頭と全体の約35%を占めたが前年度より34頭減少した。一方、上北では前年度より42頭増の59頭、16年度に報告のなかった下北でも18頭目撃されている。県などによると、県内のニホンジカは明治時代に絶滅し、生息の北限は岩手県とされてきた。しかし、目撃例の推移は、13年度までに年間10~20頭、14年度に45頭、15年度に114頭、16年度には160頭と急速に増加している。シカは天敵がおらず繁殖力も強いため、生息地に定着すれば自然減少しにくい。農作物を食べ荒らしたり、森林を食べ尽したりすることなどから、増加前の捕獲が重要である。昨年12から今年の3月に県が県猟友会に委託して実施した捕獲では、三八で9頭と目標の53頭(三八45頭、白神山地周辺8頭)には届かなかった。また、南部町では、複数のハンターで追い込む「巻き狩り」で1日に4頭を捕獲したが、「はこなわ」を設置した白神山地周辺では1頭も捕獲できなかった。県の保護自然課は、前年度の状況を踏まえて本年度の捕獲手法を検討する考えで、6月には専門家らでつくる委員会にて意見を求める予定である。

(2018/5/29 デーリー東北 より)

 

 

【対策】大子にニホンジカ?、八溝山で雄2頭撮影 農研機構、食害の対策急務/茨城

30日、農業・食品産業技術総合研究機構(つくば市)の取材で、大子町の八溝山山頂で昨年11月センサーカメラが、ニホンジカとみられる雄のシカ2頭を撮影していたことが分かった。県自然博物館の研究報告によると、1890年代ごろには八溝山に生息していたものの、1920年代に常陸太田市で捕獲されたのを最後に生存情報がなく、絶滅したとみられていた。一方、隣県の栃木県では、80年代から県西部で食害が深刻化、近年では県東部まで生息を拡大している。専門家は、「ニホンジカは福島県にも生息しているため警戒が必要である。また、群れで八溝山に定着する恐れがあるとして早急に対策をすべき」と警鐘を鳴らしており、県は栃木県や茨城森林管理署などと連携を強化し、情報収取を進めている。また、栃木県と同県内の森林組合、猟友会などが昨年6月「県東地域ニホンジカ対策協議会」を設立し捕獲強化に乗り出している。(2018/5/31 茨城新聞クロスアイ より)

 

 

【対策】関電VS野生シカ 電柱利用、スマホ操作で柵へ 捕獲システムを商品化へ/兵庫

 関西電力とケイ・オブティコムが情報通信技術(ICT)を活用し、スマートフォンなどの携帯端末で鳥獣を監視・捕獲するシステムを開発した。電柱などに取り付けた監視カメラの映像を、専用アプリで猟師の携帯端末に配信し、シカが捕獲用の柵に入ると通知が届く。そして猟師がアプリを操作すると遠隔で柵の入り口をふさぐことができる仕組みとなっており、捕獲頭数などのデータもインターネット上で管理できる。両社は2~3月に兵庫県北部の山間部に位置する養父市で捕獲実験に取り組んだ。八鹿町三谷地域の3カ所に監視カメラを設置し、8頭の群れの行動パターンを分析した。その後、畑の一角に4メートル四方の鉄製の柵を仕掛け、体重19~57キロのシカ5頭(雄1頭、雌4頭)を捕獲した。うち2頭は市内の料理店で食肉に加工された。野生鳥獣による被害は近年各地で深刻化しており、28年度の全国の農作物被害額推計は約172億に上り、このうちシカによる被害は約3割で最多である。国は35年度までに27年度の304万頭から126万頭まで減らす目標を掲げているが、狩猟の担い手不足や高齢化により捕獲が追いつかなくなる懸念が生じている。このようなことから、狩猟の担い手の負担軽減や効率的な捕獲につながるとして自治体や猟友会向けに商品化を進める方針である。(2018/6/1 産経WEST より)

 

 

【その他】幣舞橋横、シカ悠々 釧路市中心部に群れ/北海道

釧路市中心部のぬまさい公園(幣舞町)や旧日銀釧路支店(大川町)敷地内で、10頭ほどのエゾシカの群れが悠々と歩く姿が見られた。高台のぬまさい公園内にいた群れは、柵を飛び越えて北側の斜面に行き、花時計の横を通ってロータリー内の道路を渡った。その後、旧日銀釧路支店の正面玄関前を堂々と通った。

(2018/6/2 北海道新聞 より)

 

 

【対策】ニホンジカ捕獲目標 前年と同数53頭、青森県が計画案/青森

 青森県はニホンジカの具体的な捕獲策を盛り込んだ18年度の「指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画」の素案を公表し、捕獲目標を前年と同じ53頭(三八地域45頭、白神山地周辺地域8頭)とした。また、17年度は箱なわによる猟のみだった白神山地周辺で銃猟を追加するなどした。

(2018/6/5 東奥Web より)※ログインあり

 

 

【対策】シカ食害防ぐGPS首輪 県が今秋導入/静岡

 県は鳥獣被害対策推進本部会議で、今秋からニホンジカの農産物被害を防ぐため、シカに県農林技術研究所が開発した、GPS発信機付きの首輪を装着して行動を把握する取り組みを始めると報告した。シカが給餌器に頭を入れると首輪がはめられる仕掛けとなっており、ニホンジカの生息が多い西伊豆地域で10~12月に10カ所ほど設置する予定である。県によると、ニホンジカの生息数は減少傾向にあるが、伊豆、富士地域で多い。一方で捕獲数は増加している。

(2018/6/8 中日新聞 より)