全日本鹿協会 Japan Deer Society

鹿ニュース(2018年6月9日~6月23日)

 

【被害】シカ食害、アジサイロード無惨 京都・酒解神社/京都

 酒解神社(京都府大山崎長大山崎)境内で地元住民団体「つばき・アジサイを植え育てる会」が手入れしてきたアジサイがシカの食害にあっている。例年、6月中旬から見頃を迎えるのだが、今年の5月下旬頃から、シカが届かない高い位置のものと一部の品種を除いて、多くの株の花芽や葉が食われてしまった。以前にも被害はあったが、つぼみのうちからほとんどのものが食われてしまったのは初めてという。町によると、近年、シカの頭数や山中での目撃が増え、3年ほど前からは、イベントで植樹したサクラやコナラの苗木に防御ネットをかぶせるなどして対策している。

(2018.6.9 京都新聞 より)

 

 

【利用】シカ肉ドックフード8種類商品化 美馬のティー・ツー、県西で捕獲・加工/徳島

 ペットフード製造販売のティー・ツーが、県西部で捕獲されたシカの肉や骨を使ったドックフードを開発し、販売を始めた。「SIKARON(シカロン)」の商品名で、着色料や添加物を使用していないジャーキーやサイコロステーキ用冷凍もも肉、クッキーなど8種類を展開している。美馬、三好、阿波の各市にある解体処理施設と契約し、捕獲後1時間以内に運び込まれたシカの肉や骨を買い取って美馬市脇町の工場で加工している。シカ肉はタンパク質が豊富で脂質が少ない特長があり、愛犬の健康を気遣う飼い主にアピールできる。また、猟師の収入を増やし、地域の課題である有害鳥獣被害の抑制にもつなげたい考えで、2019年3月末までに商150万円をめざす。現在は、カフェでの店頭販売のほか、インターネットショップもオープンし、近く同市内で委託販売も始める予定である。今後は30種類まで商品を増やし、海外への販路拡大も視野に入れ市場調査を行い、工場での地元雇用も予定している。

(2018.6.9 徳島新聞 より)

 

 

【その他】シカ肉質、ストレスで劣化 道総研環境科学研が調査 短時間処理の普及目指す/北海道

 道立総合研究機構環境科学研究センター(札幌)が、エゾシカの捕獲・食肉処理時のストレスなどによる肉質の劣化について調査している。牛や豚などの家畜は、疲労やストレスがある状態で処理すると、肉が赤黒く乾くなどの異常肉が発生するため、食肉処理場には、国の法律に基づいて、処理前に休ませるなどのガイドラインが設けられている。道などはエゾシカ肉の消費拡大を目指しているが、エゾシカなどの野生動物の処理施設は、都道府県などの条例に基づいており、狩猟者や処理業者の間で捕獲・処理方法が統一されていない。そのため食味が劣る肉も流通している。同センターは、おいしい肉質を保つ方法を狩猟者や処理業者に普及させ、ブランド力の向上などにつなげたいと考えている。

(2018.6.13 北海道新聞 より)

 

 

【その他】寄生虫が原因か シカ刺しで食中毒/和歌山

 田辺保健所管内で今年上旬、野生のシカを解体して食べた男性3人が食中毒にあったと発表した。県によると、原因物質はサルコシスティス属寄生虫と推定されるが、この寄生虫の食中毒は、馬肉ではよくみられるが、シカ肉での有症事例は少ないという。男性らは2日、猟師から捕獲したシカを譲り受けて解体し、その日に自宅で背身や肝臓を刺身にして食べていた。1人が一時入院したが、その後全員回復した。

(2018.6.14 紀伊民報 より)

 

 

【その他】奈良公園の鹿、首に矢? 奈良の鹿愛護会「考えられぬ」/奈良

 13日午前11時頃、奈良公園で観光客から愛護会に「首に白い矢のようなものが刺さった鹿がいる」という連絡があった。鹿は推定4歳のメスで、同会職員が発見し保護した。鉛筆に紙を巻きつけたとみられる矢のようなものが、首の真ん中辺りに約1~2センチの深さで刺さっており、軽傷で済んだが、現在は獣医師の治療を受けて経過観察中だという。奈良公園の鹿は国の天然記念物で、奈良県警は文化財保護法違反容疑で捜査している。奈良公園では2010年にも、ボーガンの矢で鹿が撃たれる事件があった。

(2018.6.14 朝日新聞 より)

 

 

【対策】シカから地域を守る! 対馬・仁田中 箱わな管理体験 ジビエ料理にも挑戦/長崎

 13日、対馬市上県町の市立仁田中学校の1年生5人が、シカ被害の多い同町志多留地区住民でつくる「捕獲隊」と箱わな管理の体験をした。地域の獣害対策を学ぶと同時に、シカ肉などを使ったジビエ料理にも取り組み「命をいただくありがたさ」も体感した。対馬北西岸にある志多留地区は、2015年時点の県の調査で1平方キロ当たり67.8頭が生息しており、市内で最もシカ生息数が多いとされる。捕獲隊は、狩猟免許を持つ人と農家らがチームで活動するボランティアで、昨年6月に発足。国の特区制度を活用し、農作物などを食べ荒らすシカを箱わなで駆除している。生徒は隊員と一緒に、地区内の箱わな設置場所を巡り、シカが好んで食べるとされるイヌビワの葉をわな内に仕掛ける作業を手伝った。また、シカ肉やイノシシ肉のソーセージを作って住民らと味わった。

(2018.6.15 長崎新聞 より)

 

 

【被害】悩ましい「牧草シカ」/北海道

 エゾシカの本来の食べ物は林縁部に生えているササであるが、酪農の大規模化が進むと、牧草地に出没し始めた。牧草はササよりも柔らかく栄養価も高いため、たちまちシカたちを魅了した。雌の狩猟は1994年まで禁止されていたため、次第に行動が大胆になり、牧草を食べあさった。また、ササの味を知らない子ジカは生来の「牧草ジカ」として居着き、数を増やしていく。幼いころに何を食べたかで生涯の食生活が決まるのはエゾシカも一緒なので、今や雄のシカまでも幼少期に牧草の味を覚え、夜に牧草ロールを角で破り食べ散らかしている。国は2014年に一定の条件下で夜間銃猟ができるよう鳥獣保護法を改正し、道も今年指針を設けた。シカから牧草地や森林守り、列車や車との接触事故を減らすこと、また増え過ぎによる餓死を防ぐためにも、まずは本来の食性に戻すことが必要である。

(2018.6.18 毎日新聞 より)

 

 

【対策】新型くくりわな、県内で設置広がる 鹿・イノシシは掛かり、熊は掛かりにくく/長野

 高知県内で開発された鹿やイノシシの捕獲用のくくりわな「いのしか御用」が、熊だと掛かりにくい可能性があることから、長野県内で試験的に設置する動きが広まっている。これは円状のわなに放射線状の切込みがあり、獣が足を踏み入れて動くと内部に仕掛けたワイヤーが絞まる仕組みになっている。大きく平たい熊の足は切込みに邪魔されて入りにくいため、錯誤捕獲を防ぐことができる。錯誤捕獲とは、鹿などの捕獲用のわなに熊が掛かることで、鳥獣保護管理法に基づき、原則放獣が必要である。放獣には、麻酔などの費用が掛かったり、作業中に事故が起こったりしており自治体などの悩みの種になっていた。伊那市では昨年度、許可を得て捕獲した熊は0頭だったのに対し、錯誤捕獲は49頭に上った。一方県内では、247頭にも上った。中部森林管理局(長野市)や県は、錯誤捕獲の減少につながると期待しているが、鹿などの捕獲率が一般的なばね式のくくりわなと比べて低いとの見方もあるため、伊那猟友会は独自にいのしか御用の改良を進めている。

(2018.6.18 信毎web より)

 

 

【利用】シカ肉の特別メニューが登場/鳥取

 智頭町の小中学校の給食にシカ肉を使ったドライカレーが登場した。智頭町では農作物の被害を防ぐためシカの捕獲が進められていて、他にもメニューを考案するなどして月1回程度、シカ肉を使った給食を提供することにしている。

(2018.6.19 鳥取 NEWS WEB より)

 

 

【利用】全小中学校でジビエ給食 イノシシ、シカ肉の竜田揚げやカレー 対馬/長崎

 19,20日に市内の全小中学校で、対馬市で捕獲されたイノシシやシカ肉を使ったジビエ給食が提供された。市によると、一つの自治体が全小中学校の学校給食でジビエ料理を一斉に提供するのは初めてという。市営の加工処理施設で衛生的に解体処理されたイノシシとシカ肉は、児童たちが好きな竜田揚げやカレーとなって提供された。ジビエ給食は食育の一環として実施されている。市有害鳥獣対策室は「子どもたちが害獣対策を知るきっかけにもつながるため、今後も実施したい」としている。

(2018.6.21 西日本新聞 より)

 

 

【被害】天徳寺のアジサイ、シカ食害でわずか2割 若狭町/福井

 アジサイの名所である、若狭町天徳寺の若狭瓜割名水公園のアジサイ園の開花が、シカの食害により、例年の2割程度にとどまっている。地元住民でつくる同公園管理組合によると、新芽が出始める2月中旬から被害が確認され、低い部分の約2千本はほぼ全滅してしまった。来年はシカ対策用の防護ネットを張り巡らせるとしている。

(2018.6.22 中日新聞 より)