全日本鹿協会 Japan Deer Society

鹿ニュース(2018年8月10日~8月25日)

【対策】シカ被害保護柵で丹沢の植生回復 県職員研究に森林学会賞/神奈川

県が丹沢山地に設置した食害を回避するための「植生保護柵」が植生の回復に効果を上げている。25種の植物が復活しただけでなく、早めの対策が自然再生に効を奏することも分かった。約20年に及ぶ一連の研究が評価され、県自然環境保全センター主任研究員の田村淳さん(48)が、2018年の日本森林学会賞を受賞した。丹沢地方の生態系に大きな変化が起こり始めたのは1980年代で、急増したシカにより希少植物が姿を消し始めた。さらに地表を覆う落ち葉も食べてしまい、土壌流出も引き起こした。そこで県は97年から、丹沢大山国定公園の特別保護地区などに、一辺が30~50メートルの四角形で、高さ1.8メートルの植生保護柵を順次設置した。18年3月時点で86.8キロに延長、約72ヘクタールが金網に囲われ、設置数は667基に上り、国内山域では有数の規模である。田村さんの研究論文によると、これまでに県絶滅危惧種の多年草25種が柵内で確認され、そのうちイッポンワラビ、タチヒメワラビ、ノビネチドリ、クガイソウは90年代に絶滅種として扱われたものだった。また、同一斜面で設置年の異なる柵内を観察した結果では、シカの採食を長く受けた場所で、多年草の地下茎が枯死して回復しづらい種があることも判明。さらに、シカを管理捕獲して生息密度を下げれば、柵の設置が、柵内外の自然環境にも有用であることがわかった。16年には、県絶滅危惧種のハルナユキザサやクルマユリが柵外で開花しているのが確認され、柵が外側にも種子を供給する役割を果たしたことになり、「自然再生に向けて明るい兆し」であるといえる。

(2018.8.12 神奈川新聞 より)

 

 

【その他】日高高中津分校生が有田川で鹿肉タコス販売/和歌山

13日、日高川町西原の日高高校中津分校の学生2人が、有田川町で行われたイベント「Bon de ALEC(ボン・デ・アレック)」で鹿肉を使ったタコスを販売し、日高川町のジビエをPRした。今回は第2弾で、県のジビエ講習会に参加するなどしてレシピ作りを行い、タコスを考案した。濃い味付けで鹿肉の臭みを消しており、子供連れの親たちに好評であった。タコスは秋に初湯川で開かれるフォレスト祭での販売も予定している。

(2018.8.16 日高新報 より)

 

 

【被害】減るハンター、若手育成へ シカ・イノシシ被害増/群馬

群馬県内でハンターの高齢化が進んでいる。野生鳥獣による農林業被害額は減少傾向にあるが、このうちシカやイノシシによる被害は増加しており、県は捕獲数の増加を目指して若手ハンターの育成に乗り出している。農作物を食べられたり、樹脂を剥がされたりする被害が多く、昨年度の被害額は、シカが1億9,390万円、イノシシが7,537万円で前年度比がそれぞれ16.3%、3.2%増加している。

(2018.8.22 朝日新聞 より)

 

 

【被害】鹿が住宅街に出没 野生か、警官らが捕獲/東京

22日午前、東京都立川市高松町3丁目に体長約1メートルの角がある鹿が1頭現れ、警察官らが捕獲した。立川署によると、鹿は野生とみられ、住宅街にある施設の庭に追い込まれ捕獲された。立川市に隣接する東大和市を管轄する東大和署によると、先週末から鹿の目撃情報が寄せられていたという。

(2018.8.22 朝日新聞 より)

 

 

【対策】鹿ソニックで動物のロードキル防げ 人に聞こえぬ高周波/山梨

山梨県富士河口湖町船津の自動車部品販売会社「T・M・WORKS」が、野生動物の交通事故死(ロードキル)を減らそうと、「鹿ソニック」を作った。この装置は、動物が嫌う音を出すもので、車の前部バンパー付近に取り付け、動物を森へ帰す仕組みだ。高速走行の風圧を利用する「鹿避け笛」は既にあるが、ゆっくり走っても効果が出るようにと開発した。環境保全団体「富士山アウトドアミュージアム」によると、ロードキルが今年3月までの4年間に710件発生しており、その中でもシカが150件と最も多い。

(2018.8.25 朝日新聞 より)

 

 

【対策】ニホンジカ捕獲計画案は猟銃を重点的に/青森

24日、県庁にて県ニホンジカ管理対策評価科学委員会の今年度2回目の会合が開かれ、ニホンジカ捕獲に関する2018年度県指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画案を承認した。計画は、関係機関との合意形成を経て、9月中に決定、公表する予定である。計画案では、白神山地周辺(西目屋村、鰺ヶ沢町、深浦町)、三八地域ともに実績のある銃猟での捕獲を重点的に行うこととした。また、わな猟に関しては導入を検討していた囲いわなを見送り、昨年度と同様に箱わなのみを使用する。

(2018.8.25 陸奥新報 より)