全日本鹿協会 Japan Deer Society

鹿ニュース(2018年9月10日~9月25日)

【対策】南相馬に「有害鳥獣焼却場」 福島県2カ所目、19年度稼働目指す

 南相馬市は同市原町区小沢に有害鳥獣焼却施設を建設する。この背景には、東京電力福島第1原発事故に伴う避難区域を中心に有害鳥獣が増加している問題がある。県内の有害鳥獣焼却施設設置は2カ所目で、2019年度からの稼働を目指し、8日に約40人の関係者が安全祈願祭を現地で行った。施設は鉄骨2階建てで、建築面積約390㎡の棟内に焼却炉を2基設置。総工費は3億6,180円で、有害鳥獣を500kg/日、年間最大1,500頭を処理できる。神事のあと、門馬和夫市長が「焼却処分による衛生的な処理が可能となり、有害鳥獣対策の大きな前進となる」などと、挨拶をした。(2018/9/10 福島民友ニュース より)

 

 

【対策】「増加防止へ対策を」 箱根山地でニホンジカ食害被害調査/神奈川

 森林の保全活動に取り組むNPO法人「小田原山盛の会」(兵頭昌雄理事長)は、3年弱かけて踏査してきた箱根山地でのニホンジカによる食害被害実態をまとめた。調査の結果、生息を裏付ける痕跡が集中する場所が、餌となるアオキやササなどの植物が生い茂る林道沿いや土捨て場、間伐地などで40カ所以上確認された。同法人は、2015年4月から2017年11月まで、箱根町、小田原市、南足柄市にまたがる箱根外輪山東北部のスギ・ヒノキの植林地や仙石原などで調査。同法人のメンバーが過度の採食による植物の矮小化、枝折り、樹枝剥ぎなどの痕跡を確認。報告書の中では、「現在、箱根山地はシカの生息密度は低いと言われているにも関わらず、痕跡が集中して分布していたエリアであるホットスポットが多く存在していることが分かった。」と説明し、「爆発的に増えた丹沢の二の舞にならないよう、適切な対策が必要。」と指摘している。県自然環境保全課は貴重な結果と調査を評価し、今後の対策について「ホットスポットを面的に広げないために、頭数管理などを強化したい」としている。県は、2018年度のニホンジカ管理事業実施計画を策定し、前年度と同程度の2,550頭(丹沢山地の中心部の保護管理区域で2,220頭、周辺部の定着防止区域で330頭)を目標数に据えた。箱根、南足柄での目標は2017年度の倍の20頭に引き上げ、定着を防ぐ考え。

(2018/9/10 神奈川新聞 より)

 

 

【その他】奈良女子大学にてイベント「狩猟のいろは」を開催!/奈良

 2018年9月29日(土)の12:00~16:00に奈良女子大学にて狩猟活動やジビエ料理をもっと身近に感じてもらうことを目的としたイベントを開催。内容は、ベテランハンターや狩猟サークル所属の学生による講演や、猪肉や鹿肉を用いたジビエ料理の試食会(各100食限定)など。申し込み不要で参加無料である。問い合わせは、奈良県農林部農業水産振興課鳥獣対策係(TEL:0742-27-7480)まで。(奈良県ホームページ より)

 

 

【対策】SNS活用やシカ捕獲 尾瀬サミットで新ビジョン/福島

 福島県檜枝岐村で10日、群馬、福島、新潟の3県知事らが集う尾瀬サミット2018(尾瀬保護財団主催)が開幕。これに先立ち、同村内では小瀬国立公園協議会が開かれ、尾瀬の保護と利用の在り方を示す「新・尾瀬ビジョン」を承認。これは11日に3県知事らに示される。新ビジョンで目指す姿として「みんなに愛され続ける尾瀬」を掲げ、実現に向け、ファンを増やすための会員制交流サイト(SNS)を活用した情報発信や、シカ被害低減のための捕獲強化などを盛り込んだ。(2018/9/11 上毛新聞 より)

 

 

【対策】有害獣対策、ジビエ食べて学ぶ 松田町、解体や柵設置も/神奈川

 松田町は有害獣対策の一環として、29日に寄地区で開催する広域防護柵の設置や修繕を学ぶ講習会と、シカなどの解体体験会(どちらも無料)の参加者を、25日まで募集。講習会(定員15人)は29日午前9時15分集合で、対象は猟友会員や農家、柵の修繕に興味のある人。実際に設置してある防護柵の修繕の見学など、柵の有効性や維持管理法について学ぶ。同日午後1時からは体験会(定員20人)を実施。シカまたはイノシシを解体して技術を習得する。終了後には、ジビエ料理を味わう会(有料)も催す。町観光経済課では「有害獣の被害に困っている人の対策に役立て、またジビエをきっかけに狩猟に関心を」と参加を呼び掛けている。問い合わせは、事務局の地域環境計画(TEL:03-5450-3700)まで。申し込み用紙は町ホームページ。(2018/9/11 神奈川新聞 より)

 

 

【対策】ママ猟師奮闘中 竹田市の阿南有香さん 鳥獣害対策やジビエ消費拡大へ/大分

 竹田市刈小野に住む2児の母である阿南有香さん(34)は、8月に狩猟免許を取得し鳥獣害対策とジビエの消費拡大に奮闘している。会社員を経て、2013年に農業(ミニトマト栽培)を始めたが、市内でのシカやイノシシの増加による農作物被害への対策に悩むうちに猟師になろうと決意。今年1月に、有害鳥獣の駆除・加工をする「竹田オーストリッチファーム解体・販売所」(竹田市飛田川)の吉良富伯代表(76)に弟子入りし、山に入るようになった。箱罠と銃について狩猟免許を取得。阿南さんはまんじゅうなどを生産販売する「アジサイ農産加工所」(刈小野)でも働き、食品衛生責任者の免許を所持。築70年の自宅を5月にリフォームし、ジビエの消費拡大に取り組むため、シカシチューやイノシシ肉のギョーザなどのジビエ料理を友人に振舞っている。大分県の狩猟免許所持者は昨年度5,396人で、女性は80人。九州農政局によると、2015年度に県内で捕獲されたシカとイノシシは計7万4,724頭で、ジビエの活用は3%にとどまり、九州7県でワースト2位だった。(2018/9/12 大分合同新聞 より)

 

 

【被害】イノシシとシカ捕獲数 加工最多の4,644頭/長崎

 11日に行われた定例長崎市議会で、高山雄彦水産農林部長が昨年度、イノシシとシカの捕獲数が過去最多の4,644頭だったことを明かした。有害鳥獣対策として、本年度もワイヤメッシュ柵を設置する方針を示した。市によると、イノシシやシカの捕獲数は2015年度までは約2,500頭、2016年度は約4,100頭と急増。今年7月末時点で、昨年同期と比べ1.4倍の1,557頭が捕獲。イノシシによる被害相談件数と農業被害額はともに減少しており、2016年度は1,005件(約4,858万円)、2017年度は696件(約4,146万円)。高山部長は被害が減少したのは2008年から市が実施しているワイヤメッシュ柵設置などの対策による効果である述べた。柵は2017年度までの7年間で651kmが整備済みであり、対策事業として本年度一般会計当初予算は約7,400万円で、一般会計補正予算案に約674万円追加する費用を上程している。(2018/9/12 長崎新聞 より)

 

 

【対策】採算ライン、エゾシカ年800頭 浦臼の処理加工事業 町、養鹿施設も検討/北海道

 町は町内で計画しているエゾシカの処理加工施設の概要を、12日の定例町会議と鶴沼地区で開いた住民説明会で説明した。施設の採算を確保するには年間800頭の受け入れが必要で、不足した場合は養鹿施設の設置も検討する。立地候補の鶴沼地区では、住民の反発も出ている。施設は国から野生鳥獣肉ジビエ活用事業のモデル地区指定を受けて設置(道内唯一)。町と道、地元猟友会、食肉卸アイマトン(滝川)で構成する共同事業体「ジビエ・de・そらち」が運営する。計画では、エゾシカを搬入して処理加工・商品化を行う施設と、商品化できないエゾシカを微生物で分解し減量する施設を建設し、来年10月の稼働を目指す。国の補助分を差し引いた建設費は、主に処理加工施設はアイマトン、減量化施設は町が負担。

(2018/9/14 北海道新聞 より)

 

 

【対策】ドローンで鹿追い払い 高度5m、青く光って接近 夜間自動飛行で実証/京都

 京都府内のシカによる農作物被害額は減少傾向にあるが、年間1億円前後で推移している。そこで京都府森林技術センターは新たなシカ対策として、セコムが開発した自動飛行ドローンに注目。地上に置いたセンサーが侵入者を検知すると、その位置情報を基にドローンがその場所まで飛び、カメラで撮影するもの。これを応用し、自動で追い払いができれば農地の保護に加え、シカの食事や繁殖の機会を妨げて頭数管理にもつながる技術とみて、過疎地での実用化を目指す。実験は11,12月の夜間に、5,000㎡ほどの範囲で行い、効果を確認するために栗で誘引したシカを対象とした。実験の結果、飛行高度を通常(15m)より低い5mにし、ドローンを青色に光るようにすると効率的に追い払えることが分かった。課題は起伏の多い山間部への対応やバッテリーの持ち時間など。同センターはより大規模な実証試験を始める計画で、センサーや機器を改良して実用化を目指す。シカは走り続けると死ぬことが分かっていることから、同センターの小林正秀主任研究員は「ドローンで追い続けられれば駆除もできる」と期待する。(2018/9/14 日本農業新聞 より)

 

 

【被害】鹿との事故100件超 「鹿飛び出し注意」公用車に/奈良

 観光地の奈良公園(奈良市)には約1,400頭のシカが生息しており、今年6月までの1年間で交通事故は129件だった。国の天然記念物である「奈良のシカ」がはねられる事故を減らそうと、同市は「鹿の飛び出し注意」と書かれたステッカーを公用車約100台に張り付けた。この黄色いステッカーには英語と中国語も併記する。(2018/9/14 朝日新聞 より)

 

 

【対策】山口県内のシカ捕獲 最多6,348頭

 山口県のまとめにより、県内で駆除のために捕獲されたニホンジカが、2017年度6,348頭で過去最多だったことが分かった。この他アライグマやヌートリアの捕獲数も増えており、外来種が生息域を広げている実態が浮かび上がった。県は農作物被害への対策に乗り出している。(2018/9/15 中國新聞 より)

 

 

【対策】認証ジビエ施設第1号に京都の工房 供給量を倍増へ

 シカやイノシシのジビエを扱う処理施設「京丹波自然工房」(京都府京丹波町塩田谷)が、農林水産省「国産ジビエ認証施設」の第1号に認定された。これにより、衛生や流通管理が徹底されていると認証された。施設は株式会社「ART CUBE」が運営しており、代表で猟師の垣内規誠さん(57)(福知山市三和町)が、2013年2月に開設。京丹波町や福知山市、大阪府能勢町のシカやイノシシを年間約400頭処理し、東京都や京都市の飲食店などで販売。また今月から京都市下京区の高島屋で常設販売を開始し、供給量の倍増を計画している。農水省はジビエの利用量を16年度の1,283トンから19年度に倍増させる目標を掲げており、今年5月から、衛生管理基準を満たし、トレーサビリティの確保に取り組む食肉処理施設の認証制度を開始。同施設では、全作業工程を記録し、捕獲時の体温や内臓の状態をチェックして異常がないか確認した後、識別番号を付けて工程ごとに処理する部屋を変えている。国のジビエ利用モデル地区の指定を受けており、来年度から年間千頭の処理を目指して本年度中に処理施設を改築する。(2018/9/17 京都新聞 より)

 

 

【利用】飲食店でジビエ活用を-推進協シカ肉料理の講習会/徳島

 徳島市庄町のホシザキ四国テストキッチンで19日、県などで構成される阿波地美栄推進協議会が、徳島県産のジビエの普及に向けて飲食店を対象にしたシカ肉料理の講習会を開いた。フランス料理店、洋食店、居酒屋など12店の17人が参加し、フランス料理店の「アターブル」(東京)のオーナーシェフである中秋陽一さんが、シカ肉のミンチを使った「シカのコンソメとフォアグラのフラン」などを作り、調理のポイントを説明。今はまだシカ肉を利用していない店の人も、シカ肉が合う料理を考えたいと話した。県内で捕獲されたシカやイノシシの料理を提供する「うまいよ!ジビエ料理店」に、現在28店が県によって認定されている。(2018/9/20 徳島新聞 より)

 

 

【利用】鳥取の日本一の鹿肉を缶詰にして全国販売! クラウドファンディングに挑戦します

 今年で創業38年目になる鳥取最古のイタリア料理店ペペネーロが、食のボキューズ・ドール国際料理コンクールで日本代表に選ばれて日本一の品質を得た、鳥取県産の鹿肉を洋風缶詰として商品化するため、今月20日よりFAAVO鳥取にてクラウドファンディングに挑戦する。目標金額は50万円で、資金調達後は全国に通信販売をしていく。鳥取県全体の野生鳥獣類の被害は2017年で6,332万円であるが、狩猟後の鹿肉の約9割が廃棄されている。そんな中、猟師からの相談を受けて料理人としてもどかしさを感じ、鹿肉の缶詰開発に着手。1年間かけてレシピを完成させたが、課題が残っている。缶詰加工における加熱処理段階のテスト加工でコストがかかり、また鳥取には缶詰工場がなく他県の施設を利用することにより、安定的な供給に業者選定とテスト加工による調整が必要である。クラウドファンディングを提案した鳥取大学生の協力のもと、缶詰のテスト加工、缶詰工場の視察、販路拡大の広報の資金調達を目指す。問い合わせは、株式会社Webもり(TEL:0857-30-4941)まで。(2018/9/20 プレスリリース より)

 

 

【対策】福山に初の有害鳥獣加工処理施設 ジビエ料理活用へ民間業者設立/岡山

 福山市にイノシシやシカなどの加工処理施設が初めて開設。市内で捕獲した鳥獣はその多くが焼却処理されてきたが、ジビエ料理などへの活用を推進するためジビエ料理などの飲食店経営者の前田輪志さん(36・大阪市)が設立し、捕獲鳥獣の受け皿として利用を呼び掛けている。福山市新市町戸手の元お好み焼き店を借りて、市と協議を進めながら7月に「備後ジビエ製作所」を本格オープンさせた。解体室、大型冷蔵庫、クレーンを設備している。併設の住所に住み込み、捕獲された鳥獣を猟師から引き取り、東京や大阪の飲食店を中心に販売。ゆくゆくはソーセージなどの加工品販売も計画しており、前田さんは「有害鳥獣駆除に対する自治体からの報償費に加え、11月15日~翌年2月末までの報償が出ない狩猟期間に捕獲したものも買い取り猟師も潤う状況をPRしたい」と話した。福山市内の有害鳥獣による農作物被害は2017年度1,036万円で、2015年度の814万円から3年連続で増加している。(2018/9/22 山陽新聞 より)