全日本鹿協会 Japan Deer Society

鹿ニュース(2016年12月19日~25日)対策編

ドローンの農業活用進む 南あわじで官民連携/兵庫

小型無人機「ドローン」を、農業に生かす官民連携の試みが兵庫県南あわじ市で進んでいる。上空からの映像で耕作放棄など農地の状況を把握し、病害や獣害対策への活用も検討。実証実験と研究を重ねながらドローンの安全運航や事業化のノウハウを蓄積して、将来的には農業以外の分野でも活用し、若者雇用につなげたい考えだ。(2016/12/20 神戸新聞NEXT より)

“共生”を考慮した列車とシカの衝突事故対策「ユクリッド」

鉄道とシカの衝突事故が、鉄道事業者を悩ませている。そこで考案されたのが、東京ビッグサイトで開催された「エコプロ2016」にて、日鐵住金建材が出展したシカ対策システム「ユクリッド」。侵入抑止柵「ユカエル」と誘鹿材「ユクル」を組み合わせ、シカによる各種被害を低減するシステムだ。「ユカエル」は、外から線路側への侵入が難しく、万一侵入した際には脱出が容易な構造の柵となる。一般的な背の高い柵の場合はシカが上手く逃げることができず、結果的に列車と衝突してしまうのだという。また、シカが鉄道に侵入するのは「鉄分を求めて」いることが理由だと発見。そこで鉄分による誘因作用でシカを寄せ付ける誘鹿材「ユクル」を開発。同システムはシカを駆除するのではなく、行動経路をコントロールして被害を低減する点が特徴となった、野生動物との“共生”を考えたシステムといえる。
(2016/12/20 RBBTODAY より)

山林に「ムーミン」の世界? 実はシカの食害防ぐネット/山梨

「ムーミン」に出てくる「ニョロニョロ」?山梨県山梨市牧丘町の県有林に植林したミズナラの苗木を、シカから守るための白いネットだ。周辺では15年ほど前からシカが急増。植林や間伐作業に携わる楠学さんは「シカが好むモミは全滅した。苗木は先端を食べられるのでうまく育たない」と話す。県は、狩猟でシカを減らすとともに、2012年度からシカ以外の多様な動植物も生きることができるよう広葉樹の森作りを始めた。牧丘町ではドングリが実るミズナラ約7300本を植えた。富士北麓、八ケ岳山麓、櫛形山周辺の県有林でも同じような事業を展開している。ネットは10年以上たつと自然に分解する素材で、ミズナラはネットを突き抜けて成長することもできる。10年後は、幹をシカの食害から守るトタン状の「樹皮ガード」で保護する予定だ。ただ、通常の植林より手間と費用が倍以上かかるという。(2016/12/20 朝日新聞 より)

住民一丸でサル退散 秩父で農作物被害が激減/埼玉

秩父市内の野生鳥獣による農作物被害が激減しており、ピーク時の四分の一になった。以前は深刻なサルの食害に見舞われていた田村地区では、住民と市が一丸となって群れの動きを把握、電気柵を設置したり打ち上げ花火で驚かしたりして、被害を抑え込んでいる。住民と市は〇九年度から本格的にサルの食害対策に取り組んだ。じきにサルは住民や市職員の乗用車を見るだけで退散するように。〇八年度に約五十件あった田村地区の被害は一六年度、いまだゼロだ。農作物の被害は秩父市全体でみても少なくなっている。市農政課によると、一三年度以降は荒川の上流部でも対策が進み、サルだけでなく、イノシシ、シカなどの食害も減っている。(2016/12/20 東京新聞 より)

トウガラシ、特産へ 獣害も農家負担も減少/長野

シカやイノシシの獣害に悩む長野市郊外で、トウガラシを特産にしようとする動きが出ている。辛いので獣害に遭いにくく、軽量で収穫しやすく農家の負担が抑えられるからだ。栽培も手間がかからず、高齢化が進む農村に優しい作物として、JAながのが産地を広げようと意気込んでいる。長野市西部を中心に二十四農家が栽培に取り組み、さいがわアグリサポートセンターは来年も農家を増やそうとしている。安心して生産できるよう全量買い取り制を採用した。化学肥料の使用を抑えた県認定のエコファーマーに生産者を限定し「県北信濃産唐がらし」として、県外の小売店で販売が始まった。センター担当者は「獣害に負けない農業を支援したい」と話している。(2016/12/21 中日新聞 より)

来年度の鹿捕獲目標は据え置き/長野県茅野市

茅野市鳥獣被害対策協議会は20日夜、市役所で総会を開いた。行政や農業、観光、狩猟関係者ら約30人が参加。標高の高い別荘地や鳥獣保護区などに生息している現状を踏まえ、2017年度の捕獲目標を今年度と同じニホンジカ1500頭、イノシシ30頭などとし、引き続き「捕獲圧」を維持する方針を決めた。ニホンジカの今年度捕獲実績は11月末現在、前年同期比24頭増の1042頭で、市鳥獣被害対策実施隊が市内全域に展開して、わなで捕獲した。農作物被害は、ニホンジカの水稲の踏み荒らしや食害が減り、中型獣の野菜被害も減少したという。今後は別荘地などにいる鹿を追い払い、捕獲する手法を検討する方針。(2016/12/23 長野日報 より)